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中学生の35~51%「うつ症状でも誰にも相談しない」12/04/2022

国立成育医療研究センターは、コロナ渦におけるこどもと保護者の生活と健康の現状を明らかにすることを目的として2021年12月に行った、WEB調査・郵送調査の結果を「コロナ渦における思春期のこどもとその保護者のこころの実態」報告書にまとめて発表した。

 

思春期の子供を対象としたうつ症状の重症度尺度であるPHQ-A日本語版を用いた調査では、小学5~6年生の9~13%、中学生の13~22%に中等度以上の抑うつ症状が見られたことが分かった。

 

報告書は、国立成育医療研究センターの「コロナ×こども本部」が2021年12月に実施した「2021年度新型コロナウイルス感染症流行による親子の生活と健康への影響に関する調査」(小学5年~中学3年2,418人、保護者2,451人)と「コロナ×こどもアンケート第7回調査」(小学1年~高校3年487人、保護者3,282人)の共通項目についてまとめたもの。

 

調査では、典型的な抑うつ症状を呈した子どもの例に対し、小学5年~中学生の94~95%が「助けが必要な状態である」と回答した一方で、自分が例と同じような状態になったら誰かに相談するか?という問いに対しては、「誰にも相談しないでもう少し自分で様子をみる」と回答した割合が、小学5~6年生では25~29%、中学生では35~51%になった。

さらに、重症度の高い抑うつ症状を呈する子どもほど、「すぐ誰かに相談する」と回答した割合が低く、「誰にも相談しないでもう少し自分で様子をみる」と回答した子どもが多かった。

 

 

「コロナ渦における思春期のこどもとその保護者のこころの実態」(国立成育医療研究センター)