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日米中韓高校生の「職業意識」比較・・・職場見学など実際の体験の少なさが顕著26/06/2023
独立行政法人国立青少年教育振興機構の青少年教育研究センターは、高校生を対象とした、進路と職業意識に関する国際比較調査を行い、その結果を公表した。調査は2022年9月~2023年2月にかけて日本・米国・中国・韓国の高校生を対象に行ったもので、有効回答数は、日本が28校4,822人、米国が13校1,874人、中国が24校3,772人、韓国が34校1,814人。
調査結果をみると、日本の高校生は進路に関わる活動への関心が高く、学習も行われているものの実際の体験が少ないことた明らかになった。「職業の種類や内容」「進路選択の方法」を「学習したことがある」割合は8割強と、米中韓を大きく上回っているが、「職場の見学」「就業体験(インターンシップ)」「ボランティア活動」と実際に「取組みをしている」割合はいずれも約1割と、米中韓と比べて低い割合にとどまっている。
また、「仕事」「働くこと」に対するイメージは、「生活のため」「社会人としての義務」が米中韓に比べて著しく高く、「楽しい」というイメージを持っている割合がもっとも低かった。
仕事や生活に関する意識については、日本の高校生は「暮らしていける収入があればのんびりと暮らしていきたい」と回答した割合は49.4%と4か国の中でもっとも高く、反対に「できるだけ高い地位に就きたい」「自分の会社や店を作りたい」「望む仕事につけなくても、がまんして働くべきだ」との回答は米中韓に比べて著しく低い結果となった。
いまの生活の満足度については、日本の高校生の84%以上が「満足している(とてもそう思う+まあそう思う)」と回答。一方で、「自分の将来に不安を感じている(よくあてはまる+まああてはまる)」 との回答も約80%と4か国で最多に。2014年、2018年、2021年の過去調査と比較すると、年々割合が高くなっていることがわかった。
調査報告書の全文は国立青少年教育振興機構のWebサイトで確認できる。