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コロナ禍の学生交流、24大学の取組事例を公表30/08/2022

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、2022年8月26日、「コロナ禍における学生同士の交流に関する取組事例集」を公開した。これは、JASSOが令和3年度に実施した「大学等における学生支援の取組み状況に関する調査」で得た回答の中から、学生間の交流の促進に有益と考えられる取組を選定し、24校の事例集をとりまとめたもの。

 

コロナ禍による感染拡大防止目的のキャンパス入場制限、授業のオンライン化、課外活動の制限などは、学生生活への適応や学生のメンタルヘルスに大きな影響を与えていると考えられている。そんな中、各大学等では、オンライン技術の活用やその他の創意工夫により、学生間の交流や学生主体の活動の場を確保する取組を多く展開してきた。

 

今回公表した事例集では、学生間の交流や活動の場を確保する「さまざまな交流機会の創出」7校、学生が学生を支援する「ピア・サポートの活用」8校、入国制限で来日できない留学生との交流を中心とした「コロナ禍における留学生交流」9校の、計24校25件の事例を掲載している。

 

たとえば、さまざまな交流機会の創出にかかる取組みとして、名古屋大学は40名前後のクラス単位による交流を活性化しようと、学部1・2年生のクラス長と副クラス長が参加する「クラス長会」を実施。クラス長会の内容をヒントに、クラス長が自身のクラスにおいてクラス会を開催するなど、交流を促進をすることができた。明治大学は、それまでオンライン授業が中心だった1・2年生のキャンパスライフ適応をサポートするため、「和泉キャンパス周辺を散歩する会」を開いた。キャンパス周辺の散策を通して大学への帰属意識を高めるとともに、学部や学年を越えて学生が直接交流する機会を設けた。

 

ピア・サポートの活用にかかる取組みでは、広島大学は新入生が不安を抱えやすい入学前後や夏休み明けの時期にあわせて、アクセスしやすいオンライン相談会を実施。法政大学は、コロナ禍以前から毎年4月に実施している「新入生サポート」を2020年度はオンライン、2021年度は対面とオンラインで継続した。

 

取組事例集は、JASSOのWebサイトに公開されている。JASSOは、今後も大学・短期大学・高等専門学校がコロナ禍への対応として行った「学生間の交流を促進する取組」を広く紹介していく、としている。

 

「コロナ禍における学生同士の交流に関する取組事例集(2022年8月版)」(独立行政法人日本学生支援機構)