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日米中韓「高校生SNS利用」比較…学習意欲が変化08/07/2024
国立青少年教育振興機構は2023年9月より、日本・米国・中国・韓国の高校生を対象にSNSの利用に関する調査を実施。その結果を2024年7月2日に発表し、日本の高校生がSNSの利用により、学習に対する意欲が「増えた」と回答した割合が4か国中で最低だったことが明らかとなった。
今回、公開されたのは「高校生のSNSの利用に関する調査報告書ー日本・米国・中国・韓国の比較ー」。調査の有効回答者数は日本35校4,356人(調査期間:2023年9月~2024年1月)、米国10校1,512人(同9月~12月)、中国32校7,750人(同9月~11月)、韓国34校1,508人(同9月~12月)。
調査結果をみると、4か国ともSNSを「利用している」と回答した割合は9割以上で、特に日米韓は96%を超えた。日本の高校生の利用の目的は、「ゲームや音楽などの娯楽」86.2%、「趣味や興味のある話題に関する情報の収集」82.4%、「リアルな友達や知り合いとのコミュニケーション」76.7%、「家族との連絡」75.8%と回答した割合が高く、いずれも4か国中でもっとも高くなっている。さらに「推し活」の割合が36.7%で、米中韓より13ポイント以上高かった。
SNS上での経験については、「1つのSNSで複数のアカウントを使い分ける」経験があった日本の高校生は5割を超え、4か国中で最多となった。一方、SNSを使って「オンラインゲームをすること」54.3%、「投稿を誰でも閲覧可能な範囲に公開すること」25.3%、「投げ銭をすること」3.6%を、「よくしている」「ときどきしている」と回答した割合は4か国中でもっとも低いことがわかった。
SNSとリアルでの友人との関わり方をみると、日本の高校生は「リアルの友人よりもSNSで知り合った人のほうが気持ちを伝えやすい」「友達と直接話すより、SNSを通じたほうが気持ちが伝えやすい」と回答した割合は米中韓に比べて低く、リアルの友人とのコミュニケーションを重視している傾向にあった。
SNSの利用により、「趣味や興味のあること」が増えたと回答した日本の高校生は9割弱にのぼり、4か国中でもっとも高かった。一方、「学習に対する意欲」が「高くなった」と回答した割合は、4か国中でもっとも低いことがわかった。
SNS上で生じるトラブルについても、同様に国ごとの違いがみられることが明らかとなった。 顕著だったのは、SNSを介した出会いに関するリスク。「SNSを通じて知り合った人」が「いる」と回答した割合は、日本49.2%・米国66.3%・中国50.8%、韓国41.0%。回答者のうち、その人と実際に会ったことがあるのは、日本43.3%・米国67.7%・中国18.4%・韓国49.4%だった。
調査報告書は全164ページ。国立青少年教育振興機構のWebサイトからダウンロードして閲覧できる。