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オンライン試験に対する意識 -大学生4割が肯定派-21/10/2024
Asia ATP Japan SIGは2024年10月15日、「大学生の学内試験に関する実態調査」の結果を発表した。本調査は、オンライン試験の導入が進まない原因を学生側の目線から明らかにするために実施。対象は、学内試験を10回以上受けたことのある大学生。調査期間は2024年7月10日~11日。
「大学の学内試験を紙ではなく、オンラインで受験したことがあるか」という質問には、「何回もある」30.0%、「数回程度ある」35.9%をあわせて、約8割が「オンラインで受験したことがある」と回答した。
受験したオンライン試験の形態は、「自宅受験(監視なし)」76.6%が圧倒的に多く、「教室内で受ける、自身のPCを用いたオンライン試験」37.7%、「自宅受験(監視あり)」26.0%、「大学のPCを使って受ける試験」14.3%と続いた。オンラインで受験した際に参照したものは、「教科書」59.7%、「ノート」51.9%、「Webページ」32.5%の順に多かった。
オンライン試験のメリットについては、「移動の手間がかからない」67.5%が最多で、「感染症が流行っていても受験できる」45.5%、「柔軟な時間に受けられる」42.9%、「周りからのプレッシャーを感じない」32.5%、「試験結果をデータとして管理できる」27.3%、「テストのフィードバックがすぐに得られる」18.2%と続いた。自由回答では「天気に左右されない」「気軽に受けられる」など、37の回答が寄せられたという。
すべての学内試験がオンライン試験になった場合、不安に感じる点では、「カンニングが増えそう」54.7%がもっとも多く、「PCのトラブルによって、うまく受験できなくなりそう」43.6%、「公平性に欠けそう」29.1%、「試験が簡略化されて学力を正しく測れなくなりそう」27.4%、「集中できなさそう」25.6%、「タイピングが遅いため、実力を出し切れなさそう」18.8%と続いた。自由回答では「インターネット回線に不安がある」「エラーなどが発生したときに未受験になる可能性がある」など、56の回答があった。
一方、ペーパー試験のメリットと感じるものでは、「監視が行き届く」59.8%、「試験の公平性が高い」54.7%、「試験の形に慣れているから集中できる」35.0%、「過去の試験問題と比較しやすい」26.5%、「紙に書くことで記憶に残りやすい」25.6%が上位に入った。
「今後、オンライン試験とペーパー試験のどちらで学内試験を受けたいと思うか」との問いには、「オンライン試験」17.1%、「どちらかといえばオンライン試験」27.4%をあわせた「オンライン試験派」が44.5%、「ペーパー試験」6.8%、「どちらかといえばペーパー試験」31.6%をあわせた「ペーパー試験派」が38.4%。「どちらともいえない」15.4%、「わからない/答えられない」1.7%だった。
調査結果を受けて、Asia ATP Japan SIGは「オンライン試験を利用した経験に基づき、オンライン試験の利便性が高く評価され、オンライン試験を希望している学生が多い実態が明らかになった。一方で、不正行為やPCトラブルなどの不安を感じている学生も多いことから、オンライン試験を厳正・厳格に安定して行えるシステムを取り入れることも必要であると考えられる」とまとめている。
今回の調査では、オンライン試験の導入が進まない原因を学校側、学生側それぞれの視点から実施している。学校側からは、不正が増える懸念や学校全体でシステム整備されていないなどを理由に積極的に検討を進めていない実態が明らかになっており、学校側と学生側の意識のギャップも浮き彫りになっている。
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